狂ってしまったのかもしれない

その原因が何であれ

君を求めてしまうのだから














■ feel for ■














夕方、食堂で耳打ちされた。
(オレの部屋、後で来て)
瞬間、その後の行為を考えてしまう僕は
耳まで真赤に染めて、こんな自分を恨めしく思いながら
去って行く後姿に身体が疼くのを感じた。


どうしよう・・・

考えなくても答えなんてわかっているのに
自分に言い訳でもするみたいに、困ってみせる自分がいて
それでも今、彼の部屋へと足を進めている僕は
今から起こるであろう出来事に少なからず期待している僕は

きっと狂ってしまったんだ。









「・・・ラビ?」

部屋の前まで来て、一呼吸も二呼吸も置いてからノックをして
中にいるであろう彼の名前を呼んだ。

「どーぞ」

気の抜けた声に、
それでも熱を帯びてしまう身体。









「本、読んでたんですか?」

ベッドの上、枠に立てた枕に背を預けて
厚い本を片手に、入ってきた僕に笑顔を向けている。

「ん、もうすぐ読み終わるからちょっと待っててな」




「え・・・ぁ、はい」
予想していたのと全く違う展開に、生返事を返して
残念がっている事、バレていやしないだろうか。
そう思って相手を覗うと、彼は再び本に目を落としていた。


どうしよう・・・

今度は本当に困ったから。
待ち望んでいる事を中々できなくて。
見向きもされない事が嫌で。
ねぇ、こっちを向いて?


「・・ラ
「ああ、適当に座ってて」




どうしようもない疎外感が僕を襲って
まるで僕を遠ざけるようなその言葉に、僕の何かが音をたてて崩れていった。

















ギシッ


「おいっ、アレン?」

「いいから本を読んでてください」



突然ベッドに乗って、彼の脚の上に跨った僕を
何事かと見つめる瞳にそう返して


カチャ  カシャン



彼のベルトを外して、

中のものを咥える。




「アレン・・・・・?」

「適当に座って、って言ったでしょう?」


貴方が悪いんです、と俯いたまま言ってから
また先端を口に含んで舌を巻きつけた。













ピチャ、・・ピチャ


すぐにそれは反応を見せて、湿った音が部屋を包んだ。
感じてもらえているのが嬉しくて、夢中でその行為を続けた。
目を合わせたくない、それも理由だったかもしれない。


恥ずかしくて・・・・









「・・・・っ、マジで・・・どしたんさ?」


その問いかけには答えずに、代わりに強く吸い上げた。
瞬間びくっ、と震えた彼の呼吸が荒くなってきたのがわかって
ここでイかせてなんてやらない、そう思った。


彼が僕にするように、焦らすのも悪くない。
もう後戻りはできないのだから、だったらとことんやってみようか。








ラビは何もしないでください、と告げてから
自分で服を脱いで、慣らしてもいない自分のそこに
彼の熱いものを宛がった。

その間、何も言わず僕の行動を見ていた彼と
そこまできて、初めて目を合わした。



「やらしいな、アレン」

そう言った彼の目が、宛がわれた部分を見ていて
うっすらと笑みを浮かべたその表情が
僕の羞恥心を煽って、顔が火照るのがわかった。



でもそんな事、今はどうでもよくて






ズッ、



「・・・・・・・ッくぅ」


腰を少し沈めると、やはり潤いが足りないそこは頑なに彼の侵入を拒んだ。
痛くて痛くて、呼吸もままならないような圧迫感が、気持ち良くて、
こんなにも自分の身体が、彼との交わりに快楽を覚え込んでしまったのかと





けれど彼の荒い息が聞こえると
だんだんと潤いを増してきたそこは、彼を素直に受け入れた。



「・・・・・っは、ぅ」

全てが収まると、喉元まで異物感が詰まってきて
その頃にはもう十分に濡れた場所は、その感覚を快感として伝えた。











自分からこんなことをしている、と考えただけで芯が疼く。



一呼吸置いてから、そっと腰を揺らすと
途端に快楽が波のように押し寄せた。


「・・・っあ、・・ん、ああッ・・・・・ふぁ・・ッ」






もうどうしようもないくらい、感じて
でも足りなくて
もっと快楽が欲しくて、動きを激しくしたのは無意識だった。


「・・ッんぁ・・ぅん、ぁ・・ン・・・・!ああッ・・ん・・・・・っ」



ぎしぎしと、ベッドのスプリングが軋む音すらも快感に変わる。
声を抑えるなんてこと、していられない。

今は只々、感じさせて。







「ん、・・ッあァあ・・・・!!」



今までとは比べ物にならない快楽が襲った場所を見つけてしまって
そのポイントを何度も突いて、
これも無意識だったけど、それでも頭の隅で恥ずかしい、と思ったから
それがまた僕を煽った。




「あン・・・っぁ、あぅ・・!ゃ・・んッ・・・ああ、っん」

頭の中が真白になるほど自分のナカを掻き乱して
独りで快楽を貪る僕は今、どう見えているのだろう。



















「気持ち良いか?アレン」


「ッ・・・・ゃ、ぁっ・・・ッん」




普段より低い湿った彼の声が、確実に僕を絶頂へと導く。

やっと見てもらえたと実感できて
それも僕の独りよがりかもしれないけれど、





いつもの行為よりも興奮している自分が
どうしようもなく淫乱だと、わかっているから。
だからこそ、彼をもっと感じたい。
彼と一つになっていることをもっと、もっと








「・・・・・ぅ、ッ・・・うご・・いて・・・」



快楽に貪欲な僕の身体を満足させるには、
もう自分の動きだけじゃ足りなくて
生理的な涙をぽろぽろ流して言った。




「でもアレン、一人でもちゃんと感じてるぜ?」



どうしてそんな意地悪を言うの?
こんなにも僕は彼を求めているのに、それが伝わらないの?




「おっ・・、ねが・・・・ッ・・・・ぁあっ、ん」


悲しくて、意識するところとは別に揺れている腰が
何だか他人事のように思えてきて
けれど感じているのは確かで。








「っ・・・じゃ、動くぞアレン」


「ぅん・・・・・・ッあ」





彼が動いた瞬間、もう全てがわからなくなって


「ああっ・・・・・・!!・・ッあぁ・・ん、ッッ・・やぁ!っあ・・ぁ」

「・・・っアレン!」














あっという間だった。


塵ほどの理性も、羞恥心も、
何もかも吹っ飛んだ。

残ったのは、明るい部屋にやけに響く
2人分の荒い呼吸と、ナカに感じるドロッとした感触だけ。







白濁を飛ばして、同時に押し寄せた倦怠感に
彼の胸に身体を預けて大きく息を吐いた。




「・・・アレン、大丈夫か?」



僕を気遣う優しい問いかけに、答えることすらも億劫で
けれどこの言葉が伝える優しさや、気だるささえもが
僕を心から喜ばせてくれるんです。



ああ、好きだなって
実感できるんです。















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すぅ、と息を吸って
重い瞼をそっと開けて、思考を巡らす。

ここ、どこだろ

明るい室内を、目だけで見回した。
徐々に意識がはっきりしてきて、
それに伴って、眠る前の記憶も・・・・・






「・・・・・・っ」




思い出してしまうと、とてつもなく恥ずかしくて
それはもう、穴があったら入りたいとかいう次元の話ではない程で

いっその事、入る穴を掘ろうかと
そこまで思案が行った時、ふと、声が聞こえた。




「あ、コムイ?アレ、すっげー効き目だったぜ」



アレ・・・・?


「ん、食事に混ぜてみた。」



食事・・・に・・?



「マジすげーさ!部屋入ってくるなり自分からシてくんだもん」



ああ、もう・・・・・・・・



「また頂戴な、あのクスリ」



どうしたらいいんだろう
この、抑え切れない感情の波を



「アレンったらもう超絶淫乱でさー」



プチ

ツーツー・・・・・

「ん?電話切れた?」





「・・・・・っ、ラビの馬鹿ぁ―――――!!!!!!!!!!」





全くもう、

本当に

心の底から

大好きです。

痛む身体に鞭打ってまで、殴りかかるくらいにね。



























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不完全燃焼… 一人基二人ネタを思いついちゃったあの日に感謝☆(待て
そして私の脳内は次に三人を喰いますから。
待っててね、つしは!!(責任転嫁も大概にしろ

2005/3/20


















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